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全曲レビュー #237: "New Blood, Old Veins" [g:全曲レビュー, 1980-]

"New Blood, Old Veins / 第11章:変革の時:ささやかな幸福の代償" -- HOMO ERRATICUS Ian Anderson Solo 2014年

第2部の締めはロック。ここまでがストーリー上は「現代」となっている。

イントロのベースラインは名曲"Living in the Past"を改作したもの。曲は3部構成になっているが何といっても中間部のハードロックパートが良い。Ian AndersonとRyan O'Donnellのツインヴォーカルとなっていて、この両名のツインヴォーカルの相性が実にぴったり。性質が似ているうえ、片方が老いた声、もう片方が若い声というコントラストが両者をともに引き立たせている。

歌詞はベビーブーマーが成長したころ、ようやく社会が豊かになり英国人もバカンスを楽しみに国外へ出るようになった姿を歌っている。・・・なんてストレートな内容の訳はなく、Monty Pythonのスケッチ"Travel Agent"がヒントになっていて、旅の恥は掻き捨ての英国人を皮肉っている。
最後にブラックプールを出てルトン空港へ・・・という歌詞が出てくるが、JETHRO TULLの前身John Evan Bandの面々がロンドン進出のためにブラックプールからルトンへ引っ越したことがネタ元である。

John Evan BandのIan AndersonとGlenn Cornickは、ルトンでMick AbrahamsとClive Bunkerに邂逅し、バンドはJETHRO TULLとなる。



(2014/7/6追記)

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2014/07/04 twitter [l:twitter]

Barre曰く、A Passion Playの8分の6拍子のギターリズム(どこ?)は日本で新幹線に乗ったときのガタゴトのリズムから思いついたらしい。我々日本のファンにとって凄い話じゃないか。
A Passion Play雑感#1~Chateau d'Herouville Sessionsの真の姿 http://t.co/5uwGV04RuP

A Passion Play - An Extended Performance 雑感#1~Chateau d'Herouville Sessionsの真の姿 [c:TULL Trivia]

先日リリースされたA Passion Play - An Extended Performance、昨日届いて聴いているわけですが、一番好きなアルバムということもあり、その内容に驚いている。

思ったところ分かったところを徒然に書いてみたいと思う。3回くらいかかるかな。

まず、やはり目玉となるChateau d'Herouville Sessionsである。A Passion Playの原型となったこのセッションはCHATEAU D'ISASTER TAPESとして20周年BOX、そしてNIGHT CAPですでに公開されていた、はずなのだが、一番の驚きは今回リリースされたChateau d'Herouville Sessions(以下1:CHS)がNIGHT CAPCHATEAU D'ISASTER TAPES(以下2:CDT)とかなりの相違点があることである。

今回はその相違点について。

元々、2:CDTはリリースにあたりIan Andersonによりフルートがオーバーダブされセッションの原型そのままではないこと、またまだ未発表曲があることも知られてはいた。
今回Steven Wilsonが1:CHSのリミックスを行ったが、彼は2:CDTのオーバーダブを排し極力原型を再現することに努めたらしい。

曲目の対比表をつくってみた。

App1_2

左が1:CHS、右が2:CDT

1:CHSの曲を少し解説する。
1(The Big Top)、 5(Sailor)は今回新たに公開された曲。もっともブートで流出しており、1(The Big Top)は流出音源では"Intro"と呼ばれていたらしい。
4(Skating Away…) と 8(Only Solitaire) は後にWar Childで陽の目を見る。
13(Animal Song…) はA Passion Playで再利用するためにCDSのテープから抜かれていたらしい。その曲とは"The Story of the Hare Who Lost His Spectacles"である。A Passion Play側でどこまで手が加えられたか分からず原型不明のため今回は1:CHSには収録されなかった。

で、やっと本題だが、まずは2:CDTは曲順が大きく変更されていたことが分かるだろう。もともとこのアルバムは2枚組の予定で、C面(Side 3)まで作ったところで放棄された。
本来Side 1→Side 2→Side 3となるところを、2:CDTはSide 3→Side 2→Side 1と逆に製作している。なぜか。おそらく本来の順番の最後"Law Of The Bungle (Part II)"が未完成で尻切れトンボ感が強いためではないか。

また、曲名の変更がある。以下は変更の対比表。

App2


2:CDT製作時にAndersonが意図的に変更したものもあるようだが、先述した13(Animal Song…)の消去により実際に残っているテープと記録の不一致が発生しており、2:CDT製作時にそれに気づかずずらして曲名付与してしまったことも一因らしい。
それらは今回の1:CHSリミックスでオリジナルに戻されたというわけだ。
しかし、これから"Tiger Toon"という同じ名前の別の曲が存在するわけで、混乱・・・しないか。

あと、1:CHSThe One About The After Lifeというタイトルで製作されていた模様。仮題かもしれないけれど。

続く

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2014/07/03 twitter [l:twitter]

A Passion Play - An Extended Performance届いた。このライナーは・・・エルヴィユ城セッションの謎が明かされる!(まじで)

2014/07/02 twitter [l:twitter]

RT @kaz_bnrdp: (´-`).。oO(カルメンはサードのジャケがエロくて良い。中身も一番好きである。セカンドはジャケで損してるよな)

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