全曲レビュー #241: "Cold Dead Reckoning" [g:全曲レビュー, 1980-]
"Cold Dead Reckoning / 第15章:何処へ:新たなエデンを求めて" -- HOMO ERRATICUS Ian Anderson Solo 2014年
"Locomotive Breath, Part 2"か。
ついに最後の曲。大団円、なのか、自然破壊の末に大地は元に戻り再び人類はドッガーランドへ。やや楽観的に物語は締めくくられる。
歌詞にzombiesとかwalking deadとか出てきているが、これまでも出てきている通り、ドラマThe Walking Dead / ウォーキング・デッドをネタにしている。
曲のタイトルもThe Walking Deadと意を通じていると思う。人類はただ浸食拡大していくゾンビなのか。
曲は"Enter The Uninvited"のエッセンスも入っているものの、全体的に"Locomotive Breath"の改作といって良い。歌詞にもCharlieという名前が出ており、当然(人口爆発と自然破壊を歌ったという)"Locomotive Breath"に登場するCharlieだろう。これまで辿ってきた長い旅路(曲)を、最後にギターとキーボードの力強いリフがしっかりと受け止めているように感じられ、実にまとめとしてピッタリな展開である。
最後にインストのアウトロ("After These Wars"のイントロに似ている)がフェイドアウトしていく。余韻を残しつつ終わる形で、そのままアルバムを最初から聴き返したくなる。多分そういう狙いなんだろうけど。
なお、5.1chミックスだとヴォーカルをIan AndersonとRyan O'Donnelが交互に取っていて盛り上がる。絶対に5.1chミックスのほうが良い。
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"Locomotive Breath, Part 2"か。
ついに最後の曲。大団円、なのか、自然破壊の末に大地は元に戻り再び人類はドッガーランドへ。やや楽観的に物語は締めくくられる。
歌詞にzombiesとかwalking deadとか出てきているが、これまでも出てきている通り、ドラマThe Walking Dead / ウォーキング・デッドをネタにしている。
曲のタイトルもThe Walking Deadと意を通じていると思う。人類はただ浸食拡大していくゾンビなのか。
曲は"Enter The Uninvited"のエッセンスも入っているものの、全体的に"Locomotive Breath"の改作といって良い。歌詞にもCharlieという名前が出ており、当然(人口爆発と自然破壊を歌ったという)"Locomotive Breath"に登場するCharlieだろう。これまで辿ってきた長い旅路(曲)を、最後にギターとキーボードの力強いリフがしっかりと受け止めているように感じられ、実にまとめとしてピッタリな展開である。
最後にインストのアウトロ("After These Wars"のイントロに似ている)がフェイドアウトしていく。余韻を残しつつ終わる形で、そのままアルバムを最初から聴き返したくなる。多分そういう狙いなんだろうけど。
なお、5.1chミックスだとヴォーカルをIan AndersonとRyan O'Donnelが交互に取っていて盛り上がる。絶対に5.1chミックスのほうが良い。
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全曲レビュー #240: "Per Errationes Ad Astra" [g:全曲レビュー, 1980-]
"Per Errationes Ad Astra / 第14章:彼方よりの警告:夢への逃避" -- HOMO ERRATICUS Ian Anderson Solo 2014年
ついに人類は宇宙へと旅立つ。曲ではなくナレーションである。
「人類が増えすぎた人口を宇宙に移民させるようになって、既に半世紀が過ぎていた。地球の周りの巨大な人工都市は人類の第二の故郷となり、人々はそこで子を産み、育て、そして死んでいった。」
いや、違う違う。(合掌 永井一郎)
前作TAAB2で「ノドが辛い?逆に考えるんだ。歌わなければいいと考えるんだ。」とばかりにナレーションという技法に頼ったIan Anderson。ここでのナレーションはキチンと理由があり、おそらく宇宙空間には音がない、音楽がない世界、ということを暗示しているのだと思う。
宇宙への進出を皮肉に語るIan Anderson。歌詞に出てくるMichaelとは、BENEFIT収録のアコースティック曲"For Michael Collins, Jeffrey and Me"のMichael Collinsのことである。
5.1chミックスは多方面からAndersonが語りかけてきて実に立体的だ。やっぱり5.1chが本命なんだな。
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ついに人類は宇宙へと旅立つ。曲ではなくナレーションである。
「人類が増えすぎた人口を宇宙に移民させるようになって、既に半世紀が過ぎていた。地球の周りの巨大な人工都市は人類の第二の故郷となり、人々はそこで子を産み、育て、そして死んでいった。」
いや、違う違う。(合掌 永井一郎)
前作TAAB2で「ノドが辛い?逆に考えるんだ。歌わなければいいと考えるんだ。」とばかりにナレーションという技法に頼ったIan Anderson。ここでのナレーションはキチンと理由があり、おそらく宇宙空間には音がない、音楽がない世界、ということを暗示しているのだと思う。
宇宙への進出を皮肉に語るIan Anderson。歌詞に出てくるMichaelとは、BENEFIT収録のアコースティック曲"For Michael Collins, Jeffrey and Me"のMichael Collinsのことである。
5.1chミックスは多方面からAndersonが語りかけてきて実に立体的だ。やっぱり5.1chが本命なんだな。
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全曲レビュー #239: "The Browning of the Green" [g:全曲レビュー, 1980-]
"The Browning of the Green / 第13章:枯れゆく緑:すし詰めの人生" -- HOMO ERRATICUS Ian Anderson Solo 2014年
アルバム全体の展開ではここが後半のクライマックスだと思う。くどくもなくあっさりでもなく、ハードロックにプログレ的味付けをミックスした良曲である。"The Turnpike Inn"とベースは同じ曲であるが、ここではアルバムの1曲目"Doggerland"に近い印象で同じフレーズもありここが一つの区切りであることを暗示している。アルバム全体の中でも出来は上位に位置するキメの曲と言える。
ここに歌われているのは現代社会の問題。人口爆発と自然破壊である。Ian Andersonの好むテーマで、かの名曲"Locomotive Breath"のテーマもそうだということになっている。
が、「俺たちは缶詰(の中のような生活)になる」とか、お前カントリーサイドの大邸宅に住んでるじゃないか東京の通勤電車に乗ってみろよ、とも思うが(笑)
この人口爆発は次の曲への大きな伏線なのだ。
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アルバム全体の展開ではここが後半のクライマックスだと思う。くどくもなくあっさりでもなく、ハードロックにプログレ的味付けをミックスした良曲である。"The Turnpike Inn"とベースは同じ曲であるが、ここではアルバムの1曲目"Doggerland"に近い印象で同じフレーズもありここが一つの区切りであることを暗示している。アルバム全体の中でも出来は上位に位置するキメの曲と言える。
ここに歌われているのは現代社会の問題。人口爆発と自然破壊である。Ian Andersonの好むテーマで、かの名曲"Locomotive Breath"のテーマもそうだということになっている。
が、「俺たちは缶詰(の中のような生活)になる」とか、お前カントリーサイドの大邸宅に住んでるじゃないか東京の通勤電車に乗ってみろよ、とも思うが(笑)
この人口爆発は次の曲への大きな伏線なのだ。
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全曲レビュー #238: "In For A Pound" [g:全曲レビュー, 1980-]
"In For A Pound / 第12章:いかれ帽子屋の叫び:現代狂騒劇" -- HOMO ERRATICUS Ian Anderson Solo 2014年
最終章。コンセプト上は近未来。人類は未来へ漕ぎ出す。前向きに。ま、我々の時系列では現代であるが。
ブックレットでは年代が2013年となっている。本アルバムがレコーディングされた年であり、"in for a pound / 最後までやりきる"と前のめりなタイトル/歌詞はまさにそのことを指しているのだと思う。
曲は"Heavy Metals"と同じ。アコースティック小曲で、次の曲のイントロ的な感じ。
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最終章。コンセプト上は近未来。人類は未来へ漕ぎ出す。前向きに。ま、我々の時系列では現代であるが。
ブックレットでは年代が2013年となっている。本アルバムがレコーディングされた年であり、"in for a pound / 最後までやりきる"と前のめりなタイトル/歌詞はまさにそのことを指しているのだと思う。
曲は"Heavy Metals"と同じ。アコースティック小曲で、次の曲のイントロ的な感じ。
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全曲レビュー #237: "New Blood, Old Veins" [g:全曲レビュー, 1980-]
"New Blood, Old Veins / 第11章:変革の時:ささやかな幸福の代償" -- HOMO ERRATICUS Ian Anderson Solo 2014年
第2部の締めはロック。ここまでがストーリー上は「現代」となっている。
イントロのベースラインは名曲"Living in the Past"を改作したもの。曲は3部構成になっているが何といっても中間部のハードロックパートが良い。Ian AndersonとRyan O'Donnellのツインヴォーカルとなっていて、この両名のツインヴォーカルの相性が実にぴったり。性質が似ているうえ、片方が老いた声、もう片方が若い声というコントラストが両者をともに引き立たせている。
歌詞はベビーブーマーが成長したころ、ようやく社会が豊かになり英国人もバカンスを楽しみに国外へ出るようになった姿を歌っている。・・・なんてストレートな内容の訳はなく、Monty Pythonのスケッチ"Travel Agent"がヒントになっていて、旅の恥は掻き捨ての英国人を皮肉っている。
最後にブラックプールを出てルトン空港へ・・・という歌詞が出てくるが、JETHRO TULLの前身John Evan Bandの面々がロンドン進出のためにブラックプールからルトンへ引っ越したことがネタ元である。
John Evan BandのIan AndersonとGlenn Cornickは、ルトンでMick AbrahamsとClive Bunkerに邂逅し、バンドはJETHRO TULLとなる。
(2014/7/6追記)
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第2部の締めはロック。ここまでがストーリー上は「現代」となっている。
イントロのベースラインは名曲"Living in the Past"を改作したもの。曲は3部構成になっているが何といっても中間部のハードロックパートが良い。Ian AndersonとRyan O'Donnellのツインヴォーカルとなっていて、この両名のツインヴォーカルの相性が実にぴったり。性質が似ているうえ、片方が老いた声、もう片方が若い声というコントラストが両者をともに引き立たせている。
歌詞はベビーブーマーが成長したころ、ようやく社会が豊かになり英国人もバカンスを楽しみに国外へ出るようになった姿を歌っている。・・・なんてストレートな内容の訳はなく、Monty Pythonのスケッチ"Travel Agent"がヒントになっていて、旅の恥は掻き捨ての英国人を皮肉っている。
最後にブラックプールを出てルトン空港へ・・・という歌詞が出てくるが、JETHRO TULLの前身John Evan Bandの面々がロンドン進出のためにブラックプールからルトンへ引っ越したことがネタ元である。
John Evan BandのIan AndersonとGlenn Cornickは、ルトンでMick AbrahamsとClive Bunkerに邂逅し、バンドはJETHRO TULLとなる。
(2014/7/6追記)
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全曲レビュー #236: "After These Wars" [g:全曲レビュー, 1980-]
"After These Wars / 第10章:帝国の喪失:戦後復興の中で失われたもの" -- HOMO ERRATICUS Ian Anderson Solo 2014年
颯爽としたインストの前曲とロックな後続をつなぐスローバラード。
大戦後の斜陽と再生をテーマにしているが、実のところベビーブーム世代であるIan Andersonの幼少期の体験を色濃く反映している。つまり、自叙的な趣がある。普及し始めたテレビを皮肉に歌っているが、Anderson家もいち早くテレビを購入した家だったそうだ。
もっともこの曲の良いところはそのメロディにある。静かなメインメロディはこのアルバムの中でも白眉ではないだろうか。
また、John O'Halaのピアノ、そしてFlorian Opahleの歌メロを換骨奪胎したギターソロも素晴らしい。
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颯爽としたインストの前曲とロックな後続をつなぐスローバラード。
大戦後の斜陽と再生をテーマにしているが、実のところベビーブーム世代であるIan Andersonの幼少期の体験を色濃く反映している。つまり、自叙的な趣がある。普及し始めたテレビを皮肉に歌っているが、Anderson家もいち早くテレビを購入した家だったそうだ。
もっともこの曲の良いところはそのメロディにある。静かなメインメロディはこのアルバムの中でも白眉ではないだろうか。
また、John O'Halaのピアノ、そしてFlorian Opahleの歌メロを換骨奪胎したギターソロも素晴らしい。
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全曲レビュー #235: "Tripudium Ad Bellum" [g:全曲レビュー, 1980-]
"Tripudium Ad Bellum / 第9章:軍靴の響き:戦争への舞踏" -- HOMO ERRATICUS Ian Anderson Solo 2014年
ここから第2節。大英帝国の斜陽と現代までを描くわけだが、原作者のErnest T. Parrittにとっては未来の位置づけなのでPROPHECIES(予言)という節になっている。当然ネタなので、現実の歴史とほぼ同じである。
曲のタイトルは両大戦を指しているが、曲自体はインストで、Ian AndersonがJethro Tull Jazzと呼ぶ通り、もろJETHRO TULLである。"Enter The Uninvited"や"Puer Ferox Adventus"のメロディを再利用しているが、初期TULLの雰囲気も漂わせており、LIVING IN THE PASTあたりに収録されているインスト曲に近似する部分もある。
もっとも演奏は当時よりずっとテクニカルで、リードするフルートに耳が行きがちだが各メンバー全力演奏である。特にDavid Goodierのフレーズは例によって変幻。もっと音を大きくしてあげてください。
しかしこの曲もあっさりと終わってしまう。最後にレコーディングされた曲らしくアルバム全体の収録時間の兼ね合いもあったのかもしれない。
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ここから第2節。大英帝国の斜陽と現代までを描くわけだが、原作者のErnest T. Parrittにとっては未来の位置づけなのでPROPHECIES(予言)という節になっている。当然ネタなので、現実の歴史とほぼ同じである。
曲のタイトルは両大戦を指しているが、曲自体はインストで、Ian AndersonがJethro Tull Jazzと呼ぶ通り、もろJETHRO TULLである。"Enter The Uninvited"や"Puer Ferox Adventus"のメロディを再利用しているが、初期TULLの雰囲気も漂わせており、LIVING IN THE PASTあたりに収録されているインスト曲に近似する部分もある。
もっとも演奏は当時よりずっとテクニカルで、リードするフルートに耳が行きがちだが各メンバー全力演奏である。特にDavid Goodierのフレーズは例によって変幻。もっと音を大きくしてあげてください。
しかしこの曲もあっさりと終わってしまう。最後にレコーディングされた曲らしくアルバム全体の収録時間の兼ね合いもあったのかもしれない。
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全曲レビュー #234: "The Pax Britannica" [g:全曲レビュー, 1980-]
"The Pax Britannica / 第8章:帝国主義の世紀:その成熟と腐敗のはじまり" -- HOMO ERRATICUS Ian Anderson Solo 2014年
第1章の締めくくりは大英帝国の全盛期。ヴィクトリア朝の帝国主義である。産業革命を経てついにここまで来たわけだが、農業革命は触れられず、その立役者Jethro Tull氏が出なかったのも意図的なものか。
パクス・ブリタニカ - 大英帝国の平和。もちろん歌詞は皮肉交じりで陰と陽と歌っている。
イントロはThick As A Brickからの引用。Ian Andersonは本作はThick As A Brick 3ではない、としているがファンサービスかな。
締めくくりにふさわしく、曲もひとつのクライマックスといって良い出来の良さである。
フルートソロやキーボードワークも目立つし、フルートソロ後のキメもお約束なのだが、ここはDavid Goodierの変幻なベースを押したい。テクニックはもちろん申し分ない人だが、結構えぐいメロディを弾き倒す人でもある。
あと、邦題は普通にパクス・ブリタニカでも良かったと思う。良く知られた歴史用語だし、ブリタニカ(英国)という単語が邦題では抜けているのが残念。
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第1章の締めくくりは大英帝国の全盛期。ヴィクトリア朝の帝国主義である。産業革命を経てついにここまで来たわけだが、農業革命は触れられず、その立役者Jethro Tull氏が出なかったのも意図的なものか。
パクス・ブリタニカ - 大英帝国の平和。もちろん歌詞は皮肉交じりで陰と陽と歌っている。
イントロはThick As A Brickからの引用。Ian Andersonは本作はThick As A Brick 3ではない、としているがファンサービスかな。
締めくくりにふさわしく、曲もひとつのクライマックスといって良い出来の良さである。
フルートソロやキーボードワークも目立つし、フルートソロ後のキメもお約束なのだが、ここはDavid Goodierの変幻なベースを押したい。テクニックはもちろん申し分ない人だが、結構えぐいメロディを弾き倒す人でもある。
あと、邦題は普通にパクス・ブリタニカでも良かったと思う。良く知られた歴史用語だし、ブリタニカ(英国)という単語が邦題では抜けているのが残念。
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全曲レビュー #233: "The Engineer" [g:全曲レビュー, 1980-]
"The Engineer / 第7章:不屈の技術者:蒸気機関黄金時代" -- HOMO ERRATICUS Ian Anderson Solo 2014年
お得意の"Train Song"かな。
普通の英国史なら産業革命は避けて通れないだろうと思うのだが、そこはIan Anderson。ひねって一人のエンジニアにフォーカスを当てている。Isambard Kingdom Brunel(イザムバード・キングダム・ブルネル)。鉄道史に残る技術者である。グレート・ウェスタン鉄道の軌間戦争とか、オタクな内容だ。
へヴィなギターリフにトラッド風のメロディが乗るという実にTull流なハードロック。John O'Halaはお得意のアコーディオンを弾いている。Ian Andersonの声も通っていてノリも良い。
デモでは"Iron Thunder"と曲紹介されている。初期タイトルだろうか?
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お得意の"Train Song"かな。
普通の英国史なら産業革命は避けて通れないだろうと思うのだが、そこはIan Anderson。ひねって一人のエンジニアにフォーカスを当てている。Isambard Kingdom Brunel(イザムバード・キングダム・ブルネル)。鉄道史に残る技術者である。グレート・ウェスタン鉄道の軌間戦争とか、オタクな内容だ。
へヴィなギターリフにトラッド風のメロディが乗るという実にTull流なハードロック。John O'Halaはお得意のアコーディオンを弾いている。Ian Andersonの声も通っていてノリも良い。
デモでは"Iron Thunder"と曲紹介されている。初期タイトルだろうか?
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全曲レビュー #232: "The Turnpike Inn" [g:全曲レビュー, 1980-]
"The Turnpike Inn / 第6章:街道の宿:ある辻強盗の物語" -- HOMO ERRATICUS Ian Anderson Solo 2014年
ここでへヴィなロック曲がくる。スローな曲が続いたが
絞り出すようなフルートとディストーションの効いたエレキギターとの絡みがいかにもなTull風のミドルテンポのロック曲である。
後半でこれまたTullな変則的インストパートが出てくるがあっさりと終わる。あれっ?というフレーズが意外にあっさり終わるのがこのアルバムの特徴ではあるのだが。
この曲もRyan O'Donnellとのツインヴォーカル。O'Donnell参加はやっぱり良いね。曲がフレッシュな印象。
歌詞は実在の「紳士強盗」、James MacLaine(ジェイムズ・マクレイン)をモチーフにしていると思われるが、MacLaineを特定するような描写はほぼなく、強盗一般のことを歌っているようでもある。なんとなく"Cross-eyed Mary"を連想させる。
"change your horses"というフレーズが出てくるが、前作TAAB2の名曲"Change of Horses"を思い起こさせる仕掛けだろう。
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