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全曲レビュー #211: "Under Wraps #2" [g:全曲レビュー, 1980-]

"Under Wraps #2 / アンダー・ラップス2" -- UNDER WRAPS 1984年

Under Wraps #1の原曲にあたり、エレクトロニクス路線一辺倒のアルバムにあって唯一のアコースティック曲。従来の路線から大きく離れたUNDER WRAPSだが、本質は何も変わっていないということを示したかったのかもしれない。

短すぎず長すぎず、特に凝ったアレンジもなく、アコギも歌も珠玉のメロディで、本当に生のままのIan Andersonミュージックが味わえます。繰り返して聴くほど味わい深い。

エレクトロニクス路線で異端のこの曲が、数あるJETHRO TULL / Ian Andersonのアコギ曲の中で屈指、もしかしたら最高傑作かもしれないのは皮肉か。
はっきり言ってね、この1曲のためにUNDER WRAPSを買うべきですよ。
ベスト盤にも入ってるんだけども。


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全曲レビュー #210: "Heat" [g:全曲レビュー, 1980-]

"Heat / ヒート" -- UNDER WRAPS 1984年

イントロからフルートがこの時期のTULLらしいマイナーメロディを奏でる。このフルートリフでこの曲は決まりではないだろうか。
で、そんなリフに続いていかにもこのアルバムらしいパッと明るいエレクトロニクス路線となる。このコントラストは何なのだろうか。だがそれがいい。

中間部がフルートリフを挟んで全く異なる2部構成になっており両方ともテクニカルで何度聴いても飽きない展開。後半ではかつてライヴで演奏していた"威風堂々"みたいな展開がある。

UNDER WRAPSの中でも上位に位置する出来の良い曲だろう。が、良い出来だけに作り物くさいドラムマシンが鼻につく・・・

Ian AndersonとPeter Vetteseの共作。


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全曲レビュー #209: "Nobody's Car" [g:全曲レビュー, 1980-]

"Nobody's Car / ノーバディズ・カー" -- UNDER WRAPS 1984年

ここからB面。Ian Anderson、Martin BarreそしてPeter Vetteseの共作。スタジオトラックでMartin Barreが初めて作曲クレジットされた曲である。(資料によっては1975年の"Minstrel in the Gallery"にクレジットがあることがあるが。)

どことなく"Locomotive Breath"を連想させるリフがこれでもかと反復する曲で、自身の作曲ということもあってかBarreのギターも活躍している。ギターとキーボードが干渉するわけではなくお互いをフォローするようにプレイされていてアレンジが丁寧に作りこまれている印象を受ける。

当時のツアーでも演奏され25周年BOXにもライヴバージョンが収録されている。スタジオ版ではドラムマシンのところをDoane Perryが大活躍していて、当然ながらライヴのほうが出来が良い。


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全曲レビュー #208: "Tundra" [g:全曲レビュー, 1980-]

"Tundra / ツンドラ" -- UNDER WRAPS 1984年

タイトルからして寒々しくなってくるこの曲もオリジナルのアナログには未収録だった。

他の収録曲に比べPeter-John Vetteseを除くバンドメンバーの貢献があまりない。WALK INTO LIGHTに入ってそうな曲である。

あまりにシンセの支配率が高い曲なのでほとんどをPeter-John Vetteseが作ったと思われるが、盛り上がるわけでもなく中途半端なまま終了する。メロディは決して悪くないのだが・・・

Ian Andersonの苦しそうな歌い方はわざとなのか、それともここらが限界なのか?


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全曲レビュー #207: "Astronomy" [g:全曲レビュー, 1980-]

"Astronomy / アストロノミー" -- UNDER WRAPS 1984年

UNDER WRAPSは、JETHRO TULLが初めてCDフォーマットでもリリースしたアルバムで、CDでの収録時間拡大に伴い、アナログとカセット/CDで収録曲数が異なる。この"Astronomy"はアナログに未収録だった。というわけでぎりぎりアウトテイクと言えなくもない。

だから他の曲と比べて出来が悪いかというとそうでもなく、シンセリフが主導する快活な曲。ただし、AndersonはUNDER WRAPSを存分に己のヴォーカルを活かせた最後のアルバムとして高く評価しているのだが、この曲でのIan Andersonのボーカルはやや限界を感じさせる。

七夕の更新がAstronomyってタイトルの曲とはなかなか良い偶然。


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全曲レビュー #206: "Radio Free Moscow" [g:全曲レビュー, 1980-]

"Radio Free Moscow / 自由モスクワ放送" -- UNDER WRAPS 1984年

キーボードに幻惑されなければ、この曲が伝統的TULLサウンドを内包していることが分かるはずだ。Ian AndersonとPeter-John Vetteseの共作曲ではあるが、トラッドの薫りは隠すことができず、中間部ではマンドリンが投入されている。

UNDER WRAPS の歌詞は時代を反映させてか冷戦を題材にしたものが多い。この曲はタイトルはまさにそうだが、曲には別にロシア音楽の影はない。なんかもったいない気もする。


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全曲レビュー #205: "Saboteur" [g:全曲レビュー, 1980-]

"Saboteur / 破壊工作員" -- UNDER WRAPS 1984年

Martin Barreのギターがぐいぐい引っ張るハードロック。が、ドラムマシンがちょっとくどいかな?とくにバスドラの連打が機械的でDave Peggはつまんなかったかもしれない。

一方でMartin BarreのギターとPeter-John Vetteseが張り合っていて聴きどころ。確かBarreはインタビューで、Vetteseの加入によってギターに自信が出てきたとかなんとか言っていたと思う。

Ian AndersonとPeter-John Vetteseの共作曲。だけど全般的にAndersonの色はかなり薄い。


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全曲レビュー #204: "Later, That Same Evening" [g:全曲レビュー, 1980-]

"Later, That Same Evening / ある夜の出来事" -- UNDER WRAPS 1984年

王道路線をはみ出しすぎて酷評されることも多いUNDER WRAPSだが、頑固なファンからも、この曲は許せると高評価な曲がある。

このバラードはその代表格で、シンセサウンドをベースにしてサウンドは従来のJETHRO TULLとはまったく異なりながら、そこにいかにもなIan Andersonメロディを載せており絶妙にマッチングしている。そういう意味でもUNDER WRAPS路線がもっとも成功している曲だろう。当然ライヴでもプレイされ、なんとMartin Barreがキーボードを披露していた。

Ian AndersonとPeter-John Vetteseの共作曲。


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全曲レビュー #203: "European Legacy" [g:全曲レビュー, 1980-]

"European Legacy / ヨーロッパの遺産" -- UNDER WRAPS 1984年

ノリの良いタイトルトラックの次は、力強いフルートリフで幕を開けるミドルテンポの曲。

憂いのあるIan Andersonメロディの歌のバッキングはアコギ。典型的なJETHRO TULLサウンドにシンセが申し訳なさそうに顔を出しているだけと思いきや、中間部ではPeter-John Vetteseらしいシンセワークが飛び出す。多分、このテンポが変わる部分は彼のインプットなのだろう。そこにMartin Barreのギターも便乗。
結構良い曲です。

Barreのギターは地味だけど、本人はノリノリで弾いてる気がする。


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全曲レビュー #202: "Under Wraps #1" [g:全曲レビュー, 1980-]

"Under Wraps #1 / アンダー・ラップス 1" -- UNDER WRAPS 1984年

"Under Wraps #2"という兄弟曲があるがそれは後で。

タイトルトラックだけあって、メロディ、構成ともにIan Andersonが全力を投入したことが分かる佳曲。当時はJETHRO TULLらしくないと言われていたそうだが、逆に他のバンドがこんなサウンドをやっていたらJETHRO TULLみたいと言われてたんではないか。

サビのマイナーメロディがやっぱりIan Andersonでグッとくるし、ところどころアクセントで入るフルートはTULLである。シンセが時折キテレツな音を出しているところは今となっては時代を感じさせるが・・・

そしてやっぱり、このころは声がちゃんと出てるな~と思う。70年代に比べれば張りはなくなっているが、全然無理していない。この声の伸びもこのアルバムまでなのだ。

ライヴでもプレイされており、LIVE AT HAMMERSMITH '84にも収録されていたが、以外にMartin Barreのギターが活躍するサウンド。この人はかなり楽しんでたと思うよ。

ライヴ音源は下記で聴ける。(有料)
http://www.wolfgangsvault.com/jethro-tull/concerts/hammersmith-odeon-september-08-1984.html
http://www.wolfgangsvault.com/jethro-tull/concerts/hammersmith-odeon-september-09-1984.html


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