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全曲レビュー #234: "The Pax Britannica" [g:全曲レビュー, 1980-]

"The Pax Britannica / 第8章:帝国主義の世紀:その成熟と腐敗のはじまり" -- HOMO ERRATICUS Ian Anderson Solo 2014年

第1章の締めくくりは大英帝国の全盛期。ヴィクトリア朝の帝国主義である。産業革命を経てついにここまで来たわけだが、農業革命は触れられず、その立役者Jethro Tull氏が出なかったのも意図的なものか。
パクス・ブリタニカ - 大英帝国の平和。もちろん歌詞は皮肉交じりで陰と陽と歌っている。

イントロはThick As A Brickからの引用。Ian Andersonは本作はThick As A Brick 3ではない、としているがファンサービスかな。
締めくくりにふさわしく、曲もひとつのクライマックスといって良い出来の良さである。
フルートソロやキーボードワークも目立つし、フルートソロ後のキメもお約束なのだが、ここはDavid Goodierの変幻なベースを押したい。テクニックはもちろん申し分ない人だが、結構えぐいメロディを弾き倒す人でもある。

あと、邦題は普通にパクス・ブリタニカでも良かったと思う。良く知られた歴史用語だし、ブリタニカ(英国)という単語が邦題では抜けているのが残念。


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「笑う洋楽展」にJETHRO TULLが [a:News&Rumours]

録画していたのをようやく見て今頃知ったのですが、5/25放送のNHK BSの音楽?番組「笑う洋楽展」でJETHRO TULLが取り上げられてました。

テーマは「ヒゲヒゲ団」。冒頭でもしや・・・と淡い期待を抱いていましたが、期待通り、出ました。確かにね、若いころにメンバー全員ヒゲでしたからね。ヒゲが加入条件ではないかと思っちゃうくらい。

さて、取り上げられたのは"Too Old To Rock 'N' Roll: Too Young To Die / ロックンロールにゃ老(とし)だけど、死ぬにはチョイト若すぎる"。Slipstreamに収録されている80年代のクリップでしたが中間部がバッサリカットされてました。船酔いでゲロするAndersonキャプテンのシーンは残念ながら公共の電波には乗らなかったです。
安齋肇氏が曲をまだ聴きたいと言っていたのは救い。

で、結局最優秀作品に選ばれたのはStealers Wheel / スティーラーズ・ホイールの"Stuck in the Middle with You / スタック・イン・ザ・ミドル・ウィズ・ユー"でした。が、Stealers Wheelのベーシストは1978年にJETHRO TULLに一時参加するTony Williams、という偶然に笑っちゃいました。

http://www4.nhk.or.jp/warauyo/93/




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全曲レビュー #233: "The Engineer" [g:全曲レビュー, 1980-]

"The Engineer / 第7章:不屈の技術者:蒸気機関黄金時代" -- HOMO ERRATICUS Ian Anderson Solo 2014年

お得意の"Train Song"かな。

普通の英国史なら産業革命は避けて通れないだろうと思うのだが、そこはIan Anderson。ひねって一人のエンジニアにフォーカスを当てている。Isambard Kingdom Brunel(イザムバード・キングダム・ブルネル)。鉄道史に残る技術者である。グレート・ウェスタン鉄道の軌間戦争とか、オタクな内容だ。

へヴィなギターリフにトラッド風のメロディが乗るという実にTull流なハードロック。John O'Halaはお得意のアコーディオンを弾いている。Ian Andersonの声も通っていてノリも良い。

デモでは"Iron Thunder"と曲紹介されている。初期タイトルだろうか?


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2014/06/10 twitter [l:twitter]

TAAB & TAAB2 完演ライヴ Live In Iceland リリース予定 http://t.co/Bn3GVNWAQq
RT @ProgMagazineUK: Ian Anderson to release Thick As A Brick - Live In Iceland on DVD/Blu-ray and double CD in August... http://t.co/WvkZzm

TAAB & TAAB2 完演ライヴ Live In Iceland リリース予定 [a:News&Rumours]

Thick As A Brick及び Thick As A Brick 2の完全演奏ライヴがBlu-ray/DVD/CDのフォーマットでリリースされます。

2012年のアイスランドでのライヴで、前にYoutubeに流れてたやつですね・・・
アンコールはありませんが(実際に演奏されなかったらしい)、昨年の来日公演を追憶するマストアイテムでしょう。

中間の素人?がステージに上げられるコントまで収録してくれるのかが気になります。

8/25のリリース予定です。

http://prog.teamrock.com/news/2014-06-10/ian-anderson-details-thick-as-a-brick-live-dvd


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2014/06/08 twitter [l:twitter]

James MacLaine。スコットランドの厳格な長老派の家庭に生まれたにも関わらず反骨に生きた男。あれ、誰かに似てないか?

全曲レビュー #232: "The Turnpike Inn" [g:全曲レビュー, 1980-]


"The Turnpike Inn / 第6章:街道の宿:ある辻強盗の物語" -- HOMO ERRATICUS Ian Anderson Solo 2014年

ここでへヴィなロック曲がくる。スローな曲が続いたが
絞り出すようなフルートとディストーションの効いたエレキギターとの絡みがいかにもなTull風のミドルテンポのロック曲である。
後半でこれまたTullな変則的インストパートが出てくるがあっさりと終わる。あれっ?というフレーズが意外にあっさり終わるのがこのアルバムの特徴ではあるのだが。
この曲もRyan O'Donnellとのツインヴォーカル。O'Donnell参加はやっぱり良いね。曲がフレッシュな印象。

歌詞は実在の「紳士強盗」、James MacLaine(ジェイムズ・マクレイン)をモチーフにしていると思われるが、MacLaineを特定するような描写はほぼなく、強盗一般のことを歌っているようでもある。なんとなく"Cross-eyed Mary"を連想させる。
"change your horses"というフレーズが出てくるが、前作TAAB2の名曲"Change of Horses"を思い起こさせる仕掛けだろう。


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